今日の効果のなかったボイトレは、
喉以外の体のどこかを鍛えるトレーニング
についてです。
♪顔の筋肉を鍛えよう(表情筋など)
代表的なのが”顔”の筋トレ。
例えば口角を上げるとか、口をすぼめる、とかです。
美容エクササイズとかでもよく見かけますね。
トレーニングとしてだけでなく、歌う時にも、
笑顔で!とか
割り箸を口に挟んだまま歌う
とかがあります。
他にも顔のいろいろな筋肉、普段は意識することのない筋肉を動かし、
鍛えることで声にいい影響を与えるのだ、という教えです。
♪腹筋を鍛えよう
顔以外でいうと腹筋、お腹周りの筋肉を鍛える、
という練習もこれまでありました。
これまた人によっていろいろなのですが、
横隔膜を鍛えるために、息を吸ってその状態のまま
胸などをしぼませることなく発生する、といったものや、
左右の腰あたりを力を入れて膨らませることを筋トレのように繰り返したり
どこにあるかよくわからない”お腹の中心”という謎の言葉を
意識して声を出すなんてのもありました。
♪うまくなるために筋トレは必要か?
例によって結論から。
喉以外の筋トレは不要なり
です。
声を出す中心は喉であり、喉の力をバランスよく鍛えることが
もっとも重要で、表情筋であるとか、お腹の筋肉を
鍛える必要はない、というのが今の私の結論です。
お腹の力を強くすることで、自由に声を操ることができますか?
顔の筋肉をトレーニングすることで音域が大きく広がりましたか?
私はNoでした。
ひとつ注意してほしいのが、例えば口角をあげることで
たしかに声は変わったように聞こえます。
実際に出ている声の聞こえ方は変わります。
それは当然のことで、出ている音(声)の共鳴する場所や
振動の伝わり方が顔や口などを動かすことで変わるからです。
しかし、だからといって、それが声の柔軟性を高め、
自在にコントロールできるためのボイトレになるわけではありません。
というか、口を手で塞いで声を出したり、
声を出しながら喉のあたりを軽く叩いたりした結果を同じで
いわば外部の要因で結果的に変わって聞こえるだけなのです。
テクニックとしてサポート的に使うのであれば問題ありません。
また、多少なりとも喉の筋肉も影響を受けて
声が変わることもあるので、出すのが難しい声質を練習する時に、
その声を出しやすくするとっかかりとして利用したり
するくらいであればいいと思いますが、
声を自在に出したいのであれば
もっと他の練習に費やした方がいいでしょう。
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