たんぽぽというマンガを読みながら
一律の価値観が人を左右すると
感じました。
たんぽぽというマンガはとても素敵なマンガで
大切なことを気づかせてくれる、改めて教えてくれる、
そんなマンガで私は好きなのですが、
この物語の中で、夫が郊外のマイホームから
毎日満員電車で出勤し薄給ながらも
会社の中で四苦八苦しながら仕事に打ち込む、
家に帰ると優しい奥さんとかわいい子供に癒され、
また仕事に励む、
という高度経済成長期的な様子が
描かれるのです。
そこでは、そういったライフスタイル、つまり人生における
時間の使い方、優先順位というものが
根底に流れていて、それをよしとする、
それで幸せだと思うことが当たり前だった時代だということが
伝わってきます。
それは必ずしも悪いことではないし、否定するものでもないのですが、
多くの人がそのような価値観で生きていたというのは
少なからず周りの人も同じ価値観だった、
あるいは価値観だと思っていた/思わされていたことが
あったと思っています。
どのように同じ価値観が形作られていったのか、
それはマスメディアを介して誰かがコントロールしていたのかもしれませんし、
自然発生的にそうなっていったのかもしれません。
気をつけたいのは、ほんとうにその価値観でいいのかということを
自分で考えずに過ごしてしまうことです。
自分で考えなくとも、特定の価値観上、満足できる
暮らしが死ぬまで維持でき、幸せを感じられればそれでもいいでしょう。
しかし、どこかで梯子を踏み外したとき、
相当つらいことになる、実際になっている人もいるのではないかと思います。
今は企業に勤めてマイホームを買って
子供を育てて、仕事に明け暮れてというスタイルだけが
幸せではないという風潮になっていますが
逆に仕事に明け暮れず、プライベートとのバランスを取ることが
ほんとうにいいことなのか、
単に時代の風潮や周りの雰囲気が
これまでとは違う方向に傾いているだけであって、
自分の幸せがそれで得られるのだろうか、
というようなことも考えてみることが
納得のいく人生をおくることにつながるのではないかと
思いました。
はてさてどうなんでしょうか。
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